投手にもMVP候補がいる! 広島野村祐輔投手(27)が、6回2失点で、自己最多となる13勝目をマークした。4回に2点を先制される苦しい展開ながらも、粘りの投球で味方の援護を待った。同僚ジョンソンに並ぶハーラートップ。エース前田(ドジャース)が抜けた穴を埋める、大黒柱としての働きを見せている。

 降板する6回まで、失点した4回を除けば1安打だった。失点しても、傷口を最小限にとどめるのが成長の証し。バッテリーを組む石原も「粘り強く投げてくれた。(配球は)打者との兼ね合い。低めに決まっていた」と我慢強く低めに球を集めた右腕をほめた。

 前回8月26日の中日戦(ナゴヤドーム)では左足首をひねって降板した。試合後は自力で歩き、報道陣の問いかけにも「大丈夫」と答えた。だが、本当は患部は腫れ「地面に着くのも痛かった」。優勝へ突き進むチームに迷惑をかけないよう気丈に振る舞った。幸い一夜明け腫れは引き、この日に備えた。痛みは完全に癒えたわけではないが「言い訳にしたくなかった」と何より求められた結果で「問題なし」を証明した。

 だが、野村は反省を忘れない。「(4回に荒木に浴びた)本塁打の後にも失点してしまった。あれはちょっと気持ちの弱い部分が出てしまった。ずっと逆転してもらっている。点を与えないのが一番。次はしっかりした投球をしたい」。まだまだ勝ち続ける。優勝へのマジックを7に減らしても、立ち止まるつもりなど一切ない。【前原淳】