藤浪流の調整法を学んで息の長い選手になるぞ! 阪神からドラフト8位指名されたパナソニック・藤谷洸介投手(20)が23日、大阪市内のホテルで契約金3000万円、年俸700万円の仮契約を結んだ(金額は推定)。目標投手に阪神藤浪と同社の先輩だったオリックス近藤を挙げた。1年目に向けて「1日でも早く1軍に上がって早く投げたい」と意気込んだ。

 藤浪に教わりたいことについて「ケアの仕方を聞きたい」と明かした。高3の夏に右肘の骨折があったからだ。入社後はケガの影響で2年間も公式戦の登板なし。インナーマッスルの強化、肩肘のアイシングを取り入れ、見直しを図った。 9月から取り組んだ1日7食生活のおかげで、今では11キロ増量させた。下半身強化をポイントに挙げるが「体重が増えたので走るのが不安」と苦笑い。だが藤浪も今オフ増量させる。先輩の意見をもとにすれば、強靱(きょうじん)な体を手に入れられるに違いない。

 20歳の男は、ヤクルト山田との対戦を待ち望む。「2年連続でトリプルスリーをして球界を代表する選手なので」。野望を達成するためにも、藤浪先輩の話に耳を傾け、体づくりに励む。

 阪神はこれで、ドラフト指名した全8選手との仮契約を完了した。次は12月に予定される晴れの入団発表会見を待つ。【山川智之】

 ◆藤谷洸介(ふじたに・こうすけ)1996年(平8)2月12日、山口県生まれ。周防大島高に進学後、3年夏の県予選1回戦で、右肘を骨折。甲子園出場はなし。卒業後はパナソニックに入社。1年目はリハビリと体力強化に時間を費やしたが、3年目から、登板機会が増加し頭角を現した。194センチ、90キロ。右投げ右打ち。