西武がエースの穴を埋めるべく、先発候補を補強した。14日、マーリンズのドミニカ人左腕フランク・ガルセス投手(26)との来季契約合意を発表。メジャーでは15年にパドレスで、中継ぎとして40試合に登板した実績を持つが、鈴木球団本部長は「左の先発は菊池しかいない。現場のニーズもあると思うが、こちらとしては先発として考えている」と説明した。

 ガルセスは、左のスリークオーターから140キロ台中盤のストレート、スライダー、チェンジアップを投げる。時折、肘を下げ、角度を変えて変化球も繰り出す技巧派。同本部長は「飛び抜けて球威があるわけではないが、指先の感覚を持っている」とコントロールと変化球のキレを評価する。

 今オフは岸がFA権を行使し楽天に移籍。もともと課題だった先発投手陣の整備は急務になっていた。ガルセスに加え、もう1人外国人投手を補強する方針。その成否を踏まえて、岸の移籍先である楽天に人的補償を求めるか、金銭補償を求めるかを決める。

 ガルセスは球団と推定年俸6000万円プラス出来高払いの1年契約を結ぶ。球団を通し「チームの勝利のために全力を尽くすことを約束します」とコメントした。来日は来年1月。

 ◆フランク・ガルセス 1990年1月17日、ドミニカ共和国生まれ。09年にレンジャーズと契約しプロ入り。14年にパドレスでメジャーデビューし15試合に登板。メジャー通算55試合で0勝1敗。16年はパドレス傘下3Aエルパソで37試合に登板。うち18試合では先発したが、メジャーでの登板はなかった。オフにFAになり、11月にマーリンズと契約していた。180センチ、82キロ。左投げ左打ち。