西武菊池雄星投手(25)が、負けられないマウンドで今季3勝目を挙げた。最速156キロの剛球と145キロに達する高速スライダーを武器に、好調楽天打線を2安打1失点と抑え込んだ。特に、4回から5回にかけては5連続奪三振。中村の先制弾につながる流れもつくってみせた。チームの連敗も3でストップ。防御率1・23でリーグトップを守るだけでなく、奪三振数も47としてリーグ1位に立った。

 試合の流れを、力で呼び込んだ。4回表1死走者なし。菊池は楽天3番ウィーラーを追い込むと、外角高めの直球で空振り三振に打ち取った。バックスクリーンの大型ビジョンには「155キロ」の表示。子どもたちで埋まったメットライフドームが、歓声に包まれた。

 「しっかり自分の球さえ投げられればと思っていた」。続く4番アマダーも152キロ直球で三振。悠然とマウンドを降りる背番号16に、拍手と畏敬のまなざしがそそぐ。主砲中村は「雄星の投球がすべて」とうなずく。今日はいける-。打線の猛攻が始まった。