外野手のポジション争いが激しいソフトバンクに新星が現れた。2年目の中村晃外野手(19)だ。176センチ、81キロ。細身の体に、あどけなさが残る顔。その風ぼうとは裏腹に、日に日に存在感が増してきた。

 21日の紅白戦、強烈な一打で大観衆の視線をくぎ付けにした。1回裏無死三塁での1打席目。ホールトンのチェンジアップをとらえた打球は、ライナー性で中堅の頭を越えた。「最低でも犠牲フライの場面。(カウント2-2と)追い込まれていたので必死に食らいついていこうと思った」。打つだけではない。俊足を生かし、一気に三塁を陥れた。3回には遊失で一塁に生きると、二盗に成功。8回は足で稼いだ二塁内野安打。さらに、肩も魅せた。8回の守備。2死満塁で中西の左前安打を処理すると本塁へレーザービーム。二塁走者の松田を本塁で楽々と仕留めてみせた。

 「外野をやり始めて間もないので、どんなところでもアピールしたい。外野もできると思ってもらえたら、うれしいです」(中村)。高校時代は一塁手で通算60発を放った。プロ入り後に打力を生かすため、一塁と外野の兼任に取り組み始めた。昨秋のキャンプ、2軍だった中村を1軍昇格させたのは秋山監督。まさに「秋山ホークスの秘蔵っ子」だ。ソフトバンクでは、まだ平成生まれ野手の1軍登録がないが、秋山監督は「打つのは十分(1軍で)通用するものをもっている。走る気持ちもある。守備も(本塁返球で)伸びる球を投げている」と走攻守での動きを絶賛した。

 練習は1軍合流ながら、いまだ宿舎は2軍。言わば、結果を残さなければ、即2軍行きの可能性がある。しかし、森脇ヘッドコーチは「今外す理由がない」と言い切った。背番号「60」。ダイヤモンドの原石が、まばゆいばかりの輝きを放ち始めた。【松井周治】

 [2009年2月22日11時5分

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