楽天一場靖弘投手(26)とヤクルト宮出隆自外野手(31)の交換トレードが成立し、23日、両球団から発表された。右の外野手を補強したい楽天と先発投手が不足しているヤクルトの思惑が合致した。両選手とも25日に会見する。

 野村監督は「一場は環境が変われば結果も変わる。右打者は楽天の補強ポイント」と説明。ヤクルト高田監督や倉島専務は一場と同じ明大出身で「明治色が強いから、かわいがってもらえるだろう」と話した。ヤクルト荒木コーチから野村監督に獲得の打診があり、今回のトレードに発展した。

 一場は2年目に7勝を挙げてエース候補として期待されたが、制球難と精神面のもろさもあって、昨年は未勝利と伸び悩んだ。米田球団代表は放出について「一場君は希望の星だった。苦渋の決断」と言う。ドラフトで楽天入りした選手がチームを離れるのは初めてになる。

 一場は「活躍して楽天に恩返しできればと思います」と前向きだった。ヤクルト高田監督は「(先発が)あと1枚あれば自信を持って優勝を狙えると言える」と期待した。

 一方、宮出はパンチがある打力が魅力。06、07年には100試合以上に出場したが、昨年は不振で29試合にとどまっていた。それでも野村監督は「(昨年パ首位打者)リックはベンチにいることが増えるかも」と外野のレギュラー争いを期待した。宮出は「辞めたときに(移籍が)良かったと言えるように新天地で頑張りたい」と話した。

 [2009年3月24日8時21分

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