<阪神13-1横浜>◇31日◇甲子園

 トドメはAKアベック弾だ。勝敗の決した感もあった6点リードの6回。まずは金本知憲外野手(42)が容赦なく襲いかかった。小林太のスライダーを痛打。バックスクリーンまで飛ばした。今季初の2戦連発となる14号ソロだ。

 「取れる試合を確実に取ること。1つの試合を全力で奪いにいく」。横浜3連戦を前に誓いを立てていた。そこには金本流の信念があった。「9月に入っての1試合は今まで以上の価値を持つ。1勝の重み、1敗の重みという、1試合の持つ重みが本当に大きい」。

 2度のリーグ優勝を経験したが、96年に広島で11・5差を、08年は阪神で13差を逆転される歴史的V逸も経験した。勝てる試合を確実に勝つ大切さを身をもって味わってきた。だからこそ最下位相手に点差が開いても手は抜かない。「新井さんには、4番らしい働きをしてもらいたい」。思いは弟分にも伝わっていた。

 リードが10点に広がった6回、新井の打席。集中力を研ぎ澄まし、小林のチェンジアップを左翼席へ運んだ。17号2ランで13点差。さらに打者一巡でこの回2打席目が回った金本も右前打した。金本が2安打1打点なら、新井は3安打4打点。横浜戦4試合連続2けた得点の原動力になった。

 猛打について新井は「なんて言っていいか分からない(ぐらいすごい)ですよ」と目を丸くした。AKアベック弾は今季3度目だが、両者の阪神移籍後は6戦全勝。ブラゼルも含めた「虎のAKB」による3発そろい踏みは初めてだった。新井はお立ち台で「残り30試合、優勝目指して頑張ります」と約束。「夏休みが終わったので、タイガースファンのちびっ子たちは新学期、頑張ってください」とも笑わせた。勝負の9月は、虎も休みなく優勝に突っ走る。【松井清員】

 [2010年9月1日11時15分

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