9回完封で今季リーグ戦初勝利をもたらした立大・田中優飛投手(3年=仙台育英)は目に涙をためていた。記念すべき1勝は、同大にとって栄えあるリーグ戦通算1000勝。「1000勝がかかっている試合は去年の明治戦ぐらいから毎試合投げてるんですけど、逃し続けてきていたので。やっと自分の手で取れて良かったです」とかみしめるように言った。
涙がこぼれそうになるのも無理はない。前回登板した法大2回戦では4回途中までに7四死球を与えるなど制球が定まらず6失点。4試合連続2桁失点の大敗につながり責任を痛感した。「2桁失点に自分が絡んできて、それでも応援に来てくれるファンがいる。チームはけが人も多いですし、投げたくても投げられない、出られないっていう人が。いい試合をしないといけない」と迎えたマウンドだった。
気温28度。暑さの影響もあってか途中には両太ももがつりそうになった。初回に最速149キロをマークした直球が走らなっても慌てない。「1イニングずつで区切ろうと思ってました。ずっとMAXで投げてもしょうがないので、勝負どころでいく」と要所でギアを上げた。8回2死一、二塁で対戦した明大キーマンの榊原には146キロの直球を投じてみせた。榊原に四球を与え2死満塁と一打逆転のピンチを作られたが、次の内海を左飛に打ち取り耐えた。
1試合142球は自己最多の球数。「投げたことないですね。多分マックスでオープン戦の110球程度です。でも、下級生の時に(ENEOSの)小畠さんを見てきて。あの人はこんなもん平気で投げていましたので。自分もやらなきゃいけないなと思って投げていました」と奮起した。
◆立大・木村泰雄監督(通算1000勝)「野球部長からも初めて『1000勝を取りに行こう』という話がありました。先輩方が積み上げてきて、やっと勝利が積み重ねられてホッとしています。明治さんにまず先勝(せんしょう)できたのも大きいかなと思います」



