<オープン戦:日本ハム5-3ソフトバンク>◇22日◇札幌ドーム

 頼れる主砲が試合の主導権をすぐさま奪い返した。1点を先制された直後の1回2死三塁。日本ハム中田翔内野手(22)が外角低めの変化球に必死に食らいついた。「(体勢を)崩されてちょっと詰まりましたけど、しっかりとボールをとらえることができました」。打球はグングン伸びて左翼フェンスを直撃する同点適時二塁打。続くスレッジの中越え適時二塁打も誘発し、一気に逆転という展開を作り出した。

 栗山監督の信頼感も日に日に増している。「アウトのなり方が良くなっているよね。ファウルの打ち方や、下半身を使ってバットを振るのを止めたり。ああいう状態を、どう1年間続けられるかだと思う」。開幕4番を任せるつもりの指揮官も、結果以上に内容を評価。だからこそ調子の波をいかに少なくするか、その1点のみを課題に掲げる。

 これでオープン戦は3試合連続打点となった。前日21日にトップタイに躍り出た打点は11となり、スレッジとともにトップの座をキープした。「チャンスを作ってもらったところで1本出たのも良かった」。シーズンで強力なライバルになるであろう相手に、本人がこだわる勝負強さを、この日もしっかり見せつけた。【木下大輔】