来春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督の選定作業が、難航していることが17日に分かった。WBC特別顧問を務めるソフトバンク王会長はこの日、福岡ヤフードームで「今年が一番難航しているんじゃない」と発言した。

 NPB加藤コミッショナーや王会長らは、今月上旬に選手会が不参加撤回を決めたあとから、監督人選を本格化。王会長が7日に「現場の12人は絶対に断ると思う」と現役監督は困難という見方を示すなど、NPBサイドは元広島監督の山本浩二氏(65)を軸に、調整を続けていた。

 しかし、山本氏が現場から7年離れていることに慎重論が出ている模様だ。この日、王会長は「現役の12人はやらないというか、できないと聞いているみたいだけど、OBってのもなかなか…」と話すなど、これまでの発言とは微妙にニュアンスが変化。OBを軸にした選定作業が難航し、再び現役監督の兼任案も含めて熟慮中であることをほのめかした。

 王会長は「いろんな(候補者が)あーだ、こーだというのが出てきて独り歩きしちゃっている。4回目、5回目もこうならないように、こういう形で決めるという方針が固まれば」と発言。今回の具体的な人選とともに、次回以降の監督選びに何らかのルールを設けたい意向を示した。