日本ハム大谷翔平投手(19)が、ヤンキース移籍が決まった田中将大投手(25)の「後継」に名乗りを上げた。23日、先乗り自主トレを行うため、キャンプ地の沖縄・名護へ入った。マー君のニュースを「テレビで見ました。(大型契約を)すごいなと思います」という大谷は、昨季の球界を引っ張った大きな存在に、自身の未来像を重ね合わせた。「実力が伴えば、勝手に(周囲から)そう見られる。練習して、そういうレベルになりたいと思います」と気持ちを込めた。

 圧倒的な実力と存在感は身をもって体験している。打席に入り、18・44メートルの距離で対峙(たいじ)。13打席で11打数無安打6三振と完敗した。一方、9月6日には投げ合いも実現。打線に先制してもらいながら、勝利投手の権利がかかった5回に追いつかれ、結局は田中が完投勝利を挙げた。「(田中との差は)自分の中で感じるものはありました」。再戦はかなわなくなったが、貴重な経験は今後の糧となる。

 日本を代表する選手へ。日の丸への思いもあらためて口にした。「まずは今季しっかりと。そこで結果を出せば、(日本代表に)選ばれると思う。(自分から)『選ばれたい、選ばれたい』と言って入れるものではないから」。田中が去る日本球界を盛り上げる。

 今日24日から稲葉、陽岱鋼らと行う合同自主トレでは、60~70球に球数を増やしたブルペン投球や遠投も予定している。「(気候が)暖かい方が動けるかなと思う。どんどん自分のペースでやっていきたいです」。イチローが、松井が、松坂が…大物選手が海を渡っても、次世代のスターが誕生した。「二刀流」に挑戦している大谷が、その系譜を次ぐ。【本間翼】