<日本ハム2-3ヤクルト>◇15日◇札幌ドーム

 痛恨の逆転負けの責任を、すべて負った。日本ハム中田翔内野手(25)が、敗戦の布石となった6回の打席を悔やんだ。

 中田

 今日は自分の責任ですね。確実に点を取って、メンディ(メンドーサ)を楽にさせてあげたかった。あそこで自分が、どうにかしていれば勝てていた。

 4番の責務を果たさなければならない場面だった。1点リードの6回2死二塁。カウント3-0から真ん中低めの129キロの変化球を強振も左飛に倒れた。「今日の試合で反省するのは、僕の打席だけ」。チャンスを逸し、直後の7回に追いつかれた。流れはヤクルトへ傾き、9回は連投となった宮西が2失点で万事休すとなった。

 3ボールから手を出したことに自問自答を繰り返した。前日14日も1点リードの8回2死三塁の場面で勝負され、右前適時打。「ここで逃げるわけはない」。ストライクを取りに来ると根拠を持って打ちにいった。結果は出なかった。「1球、待っても良かったのかなと」。自らに求めた敗因を吐き出すと、足早に帰路に就いた。

 栗山監督も「後ろ(の投手)でやられたことより、中盤で攻めきれなかったこと」と拙攻を嘆いた。札幌ドームで今季最後の交流戦を飾れず、残りは敵地6試合。明日17日からは甲子園で阪神2連戦となり、中田にとっては大阪桐蔭時代に4本塁打を放った思い出の聖地。指揮官は「自分たちの野球を、しっかりやりたい」と原点回帰を誓った。【木下大輔】