<東都大学野球:駒大3-0東洋大>◇第4週2日目◇25日◇神宮

 駒大が東洋大に連勝し、初の勝ち点を挙げた。初先発となった栗林駿一投手(4年=駒大高)が横手からの変化球を駆使して2安打完封。自身のリーグ戦初勝利で2月に就任した西村亮監督(37)にも初の勝ち点をもたらした。東洋大は中大戦に続いて勝ち点を落とし、春6連覇に赤ランプが灯った。勝ち点2同士の対決、中大-亜大戦は2-2で互いに譲らず規定により引き分けた。

 駒大・栗林は初体験となる完封勝利を119球で完成させた。被安打わずか2本。走者は出しても、粘り強く低めを突いた。「1回ずつ、1回ずつと。完投する気はなかったです」。こういって、初勝利を振り返った。

 今季4試合目の登板が初先発だった。昨年は計7試合に登板したが、すべて中継ぎ。「完封は高校でもないです。中学ではおまけみたいな試合で1試合投げただけで」。完封勝利は人生初だった。先発2番手の木村が2連敗と調子が出ず、巡って来た出番。「もしかしたら(先発が)あるかなと思って、多めに100球ちょっと投げ込んできたんです」。起用した西村監督は「制球さえよければ、打ちづらい投手。集中力もついてきた」と喜んだ。

 139キロの速球に、2種のスライダー、チェンジアップを投げ分けた。「意外といけちゃったかなと。うれしいんで、疲れは感じないです」。ウイニングボールを抱えた栗林が笑顔で帰りを急いだ。