今年の目玉、早大・有原に行くか、行かないか。ドラフト前日、各球団がクジを外すリスク、他球団の動向などの情報を精査し、戦略を練った。

 早々と1位指名を公言した有原の地元広島に加え、阪神が1位指名することを公言した。さらにスカウト会議を終えた日本ハム、DeNAが1位指名する方針で、各球団が一番評価する選手を指名する戦略に踏み切ったとみられる。

 ここまでなら4球団だが、結論をドラフト当日に持ち越した他球団の動向次第では、最大7球団競合の可能性がある。新日鉄住金鹿島・横山ら1位指名候補を4人に絞ったロッテ、智弁学園・岡本と2人に絞った楽天、明大・山崎を筆頭候補に挙げるオリックスが、1位指名の可能性を残した。

 過去のドラフトでは新日鉄堺・野茂英雄氏、亜大・小池秀郎氏の8球団が最多で、PL学園の福留孝介(現阪神)には7球団が競合した。昨年の目玉、桐光学園・松井裕樹投手(現楽天)には5球団が競合。全体的には不作で、クジを外すリスクは例年以上に高いといわれる今ドラフト。最速156キロ右腕を射止めるのは、どの球団になるか。指名するチーム数も、大きな注目を集めることになる。