元気の源、ここにあり-。現役力士の幕内松鳳山(32=二所ノ関)は「安くてうまいが、本物でしょう!」と意気込みながら、自信満々に推しメシ! を紹介してくれた。
- 松鳳山
部屋のある千葉・船橋市にある、京成船橋駅から程近い「船橋 四川火鍋専門店 みやま」。2年ほど前から通い始め、現在も週に最低2度は訪れる超常連。店内には力士や芸能人らのサインや写真が並ぶ。テーブル8組で1日1回転しかせず、北は青森、南は沖縄から訪れる人もいるという。今では1カ月先でも満席必至、完全予約制の隠れた名店だ。
- 漢方など18種類が調合された特製の火鍋スープ
専門店だけあって、メニューは基本、火鍋のみ。スープは唐辛子やサンショウに漢方など18種類を調合し、約7時間かけて毎日じっくり仕込まれる。店主の宮間利男さん(47)は「お金(原価)は掛かるけど、スープでお金を取るのは日本人の感覚じゃない」と言い切り、こだわりのスープはなんと無料!。具材は400~600円の数十種類から好きなものを選ぶ。何を頼めばいいか迷う人は、火鍋セット(2000円)から好みの組み合わせを探していくのもアリだ。
- 松鳳山オススメの具材7種類
常連・松鳳山の鉄板メニューは豚バラ、いかげそ、ホンビノス貝、もやし、干し椎茸、メンマ、トウガンの7種類。中でもイチオシは、船橋名産のホンビノス貝(600円)だ。卸業者いわく「火鍋で食べるのが一番うまい」んだとか。真っ赤なスープに投入し、貝が開けば食べごろ。特製の「塩にんにくごま油」にくぐらせていただくと、大ぶりでプリプリの身からうま味があふれ出す。うまい…。思わず追加して、ペロリと平らげてしまった。
- イチオシのホンビノス貝。塩にんにくごま油(左)にくぐらせると極上の味
- ダシの利いた白湯スープは松鳳山のこだわりの一品
食べ方にも松鳳山流が光る。火鍋のサンショウはそのまま食べると舌がしびれてしまうため、落としてから食べるのがミソ。白湯スープはもやし、椎茸でうま味を引き出し、メンマと一緒に食べると辛さが和らぐ。最後は火鍋スープに麺でシメ。店主が5年間かけて試行錯誤した末にたどり着いた、現地取り寄せの熊本ラーメンだ。白湯スープを別の器に取っておけば、つけ麺のように食べて辛さも調節でき、2度おいしい。後を引く辛さに酒も進み、記者はビールを大ジョッキで5杯ほど飲んだ。これで1人あたり、5000円ほど。おなかいっぱい大満足でした。
- 熊本ラーメンでシメ
火鍋は薬膳効果で便通にも良く、店主は「宿便も全部出ます。女性にもオススメですよ」と言う。そして最後に一言。「辛いのが苦手なら、来ないでください。好きなら、満足させます」。本物の味を、ぜひご賞味あれ。【桑原亮】
- 店の写真の中には琴奨菊の姿も。右が店主の宮間利男さん
◆船橋 四川火鍋専門店 みやま
住所:千葉県船橋市本町1-11-27
電話:047・433・0455
HP:http://sangoku359.jimdo.com/
- スープが切れれば閉店。営業時間は午後5~9時