大相撲人気は海外でもうなぎ上りだ。チケット売り場の横にある外国人用の発券機「WILL CALL」では、初場所2527枚、夏場所3257枚、今場所は7日目の時点で3564枚。さらに数字を伸ばしている。特に米国、オーストラリアからの観客が多く、カナダでも自動車メーカーのスバル社がCMに力士を起用するなど、相撲への関心は高まっている。

 欧米では一般的に、数カ月前から休暇の予定を立てる。その際、日本の国技を一目見ようと、来日前からインターネット予約で席を確保することが多い。旅行会社のツアー参加者も急増し、今場所はあっという間に完売。「とにかく相撲を見たい。席が空いていれば行きたい」と、日本人もこぞって購入する休日を避けて観戦する人もいるとか。チケット競争に敗れる人もおり、米国から訪れたレスリング好きの20代女性は「グレート! 大きな体でぶつかり合って興奮する。すごく楽しい」と、笑みを浮かべていた。

 秋の大型連休が終わっても、国技館は連日の満員御礼。5場所連続の15日間満員御礼も確実だ。優勝争いも佳境に入り、面白くなってきた。会場の外の戦いも、今後ますます熱を帯びそうだ。【桑原亮】