王者田口良一(29=ワタナベ)が、連続KOで2度目の防衛に成功した。4度目の世界挑戦となる同級7位ルイス・デラローサ(30=コロンビア)に苦戦したが、中盤からペースをつかんで左ボディーを再三見舞う。9回終了後のインターバルを終えるとデラローサは棄権を申し出て、9回終了TKO勝ちとなった。

 前半は大振りのパンチに押し込まれ、足も動かず、手も出なかった。「このままではやばい。まずジャブを当てよう」と7回から基本の左ジャブでようやくペースをつかんだ。8回には左ボディーを何発も見舞い、左目の上もカットで流血させた。9回も猛攻を加えると相手がギブアップした。

 9回までの採点で1-2と負けていた。「前半は体が動かなかった。相手の圧に押されて、のまれてしまって、相手の土俵で戦ってしまった」と反省しきり。王座奪取戦でも左ボディーで2度ダウンを奪った。「ガードの上から打っても声が出ていた」と必殺パンチが効いた。3人の日本人同級王者で先輩の実力を見せたものの「これで統一戦なんて言うのは生意気。この内容ではとても勝てないし」と、景気のいい言葉は出てこなかった。