元王者で同級１位三浦隆司（３２＝帝拳）が、同級２位ミゲル・ローマン（３１＝メキシコ）を１２回５３秒ＫＯ勝ちで下し、王座挑戦権を獲得。生放送したＷＯＷＯＷにゲスト出演した同門の後輩にあたるＷＢＡ世界ミドル級２位村田諒太（３１＝帝拳）は、試合の流れを一発で変えた１０回終了間際の左ボディーに言及した。

　６回まで小柄をいかした接近戦の細かいパンチで優勢に試合を進めていたローマンに対し、三浦が強烈な左ストレート、左右フックを交えて強引に攻勢に出たのが７回。「あそこから、がーっと打ち込んでいったことで（ローマンの）ガードが上がっていった。その結果としてボディ（腹）が開いたと思います。振っていたからこそ、ですね。何か違うものがあると、ＫＯにつながるんですね」と伏線を説いた。

　三浦と言えば「ボンバーレフト」の相性が示す左ストレートが武器だが、試合の動向を決めたのは左ボディ。村田は「試合の中でのバリエーションを変えることも必要ですね。面白いなと思いました」と振り返った。