元東洋太平洋スーパーフライ級王者赤穂亮(36=横浜光)が1回KO勝ちで13連勝を飾った。世界王座挑戦経験もあるエドリン・ダプドン(36=フィリピン)との55・8キロ契約体重10回戦に臨み、1回2分47秒、KO勝利。KO負けが1試合という対戦相手を初回に左フック1発でキッチリ倒した。

赤穂は「対戦相手の映像みていてタフで長くなるかなと思った。いいパンチ入ってぐらついたのでいこうと思った。序盤、慎重に入って取られてもいいと丁寧にやりました」と自信に満ちた表情を浮かべた。次戦について、石井一太郎会長(40)はWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(大橋)の対抗王者だった前WBO世界同級王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)か、元WBC世界同級王者山中慎介と2度戦った元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)との対戦が計画されているという。

石井会長は「海外の大物との対戦。場所は決まっていないが、年内になると思う」と明かした。カシメロ、ネリの名前を耳にした赤穂は「右(構え)がいい」と暗にカシメロを希望しつつも「決められた試合を勝つのみ。誰でも逃げません」とキッパリ。元世界王者に勝てば、12年12月にWBC世界スーパーフライ級王座、15年8月、WBO世界バンタム級王座に続く、3度目の世界挑戦も「近づいてくる」と先を見据えた。

今年6月に井上尚弥(大橋)との3団体バンタム級王座統一戦に臨んだノニト・ドネア(フィリピン)のスパーリング相手も務めていた。以前から親交の深い元世界5階級制覇王者から「4年前にやった時に比べて数段強くなっている。終わり(引退)を見ないで先を見据えて頑張りなさい」と激励されたという。赤穂は「もう少し夢を見てもいいかなと思う」と現役への強いこだわりをみせた。

現在、スーパーバンタム級でWBO12位、IBF14位にランクしている。赤穂は「大きい試合できれば海外でも日本でも挑戦していきたい。世界王座はタイミングもあるが、4人の子供いて、誇れるおやじでいられるようにいたい。そうしたら世界タイトルも見えると思う」と気合十分だった。