<プロボクシング:IBF・WBA世界スーパーフライ級王座統一戦12回戦>◇3日◇大阪・ボディメーカーコロシアム
IBF世界スーパーフライ級王者の亀田大毅(24=亀田)が2団体統一王座獲得に失敗した。2日の計量で失格となり、WBA同級王座を剥奪されたリボリオ・ソリス(31=ベネズエラ)を攻略できず、1-2の判定負け。試合後にはIBFの立会人が会見し、公式ルール上、大毅の防衛を認めると発表した。
判定結果が告げられると、大毅はリング上でぼうぜんと立ちつくし、唇をかみしめた。序盤から手数が出ず、ソリスにペースを奪われた。4回からは左ジャブを多用することで距離を取り、相手の動きを止めペースを変えようと試みたが、有効打は奪えなかった。逆に、中盤から後半にかけては接近戦での細かなパンチを浴び、前への圧力が激減。本来の力強いスタイルが影を潜め、ジャッジへの印象にも影響を与えた。
想像以上に難しい試合だった。2日の前日計量で、ソリスが、ウエート超過にもかかわらず水を飲み、減量を放棄。WBA王座を剥奪された。大毅はガムをかむだけで骨がきしみ、最後の4日間を完全絶食。「過去3本の指に入る」と話す厳しい減量を味わっただけに、「こんななめたやつには絶対に負けません」と怒りをあらわにした。「チャンピオン同士やから注目してもらえる」と張り詰めてきた思いに水を差され、大毅の緊張感に乱れが生じた可能性もあった。
体重差という明らかな「ハンディ」もあった。IBFは前日計量に加え、当日計量(増量制限10ポンド=約4・5キロ以内)も義務付けるが、失格のソリスは受けていない。試合3時間前のメディカルチェックでのソリスの体重はライト級に相当する59・5キロ。一方の大毅は午前8時の当日計量時点で56・0キロと両者には2階級に相当するウエートの開きがあったことになる。
この日の舞台は、地元の大阪。ギネス記録となった「3兄弟世界王者」など、激動の亀田家として13年のラストマッチ。「ファンが喜ぶ試合をしたい」という思いはいつも以上に大きかった。愚行を犯したソリスに対し、「怒りの鉄拳」と意気込んで上がったリングでまさかの敗戦。試合後は会見も行わずに、肩を落として会場を後にした。
試合後のまさかの展開は続いた。王座陥落と思われたが、IBFのリンゼイ・タッカー氏は、同団体のルール上は防衛が認められると発表。「IBF王者」ではあり続けることができる。
今後は同級での減量に限界を感じていることもあり、バンタム級に転向する可能性もある。約2年ぶりの敗戦を喫した大毅に注目が集まる。【奥山将志】

