<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇30日◇東京体育館

 井上尚弥(21=大橋)が、王者オマール・ナルバエス(39=アルゼンチン)に2回3分1秒でKO勝ちし、世界最速のプロ8戦目で2階級制覇を達成した。約12年間世界王座に君臨し、通算27度の防衛を誇る最強王者から4度のダウンを奪い豪快に決めた。

 プロ47戦目のレジェンド王者ナルバエスが完敗を認めた。初のKO負けに「力のある少年でした。1回の最初でパンチ力に驚いた。本当に超ストロング。もっと階級が上の重さ。ボディーを受けて体が回復せず、立てなかった」。過去唯一の敗戦を喫した世界5階級制覇のドネア以上の評価をして、新王者の強さを絶賛した。「21歳で私を負かし、驚かせたチャンピオン。大きな未来が待っている」と、自身の11度を超える防衛を予想した。