西前頭4枚目琴勇輝(24=佐渡ケ嶽)が、兄弟子の勝利に心躍らせた。

 普段なら帰宅途中だが、結びの一番で全勝対決を迎える琴奨菊(31)の取組を見るために、支度部屋に待機。横綱白鵬(30=宮城野)を破る姿を見届け「すごいですよ、全部勝ってる」と歓喜した。06年初場所の大関栃東(現玉ノ井親方)以来、10年ぶりに日本出身力士の優勝となれば、旗手は琴勇輝。まだ気が早いようだが「だいぶ想像してる」と、期待に胸を膨らませた。

 6番前の自身の取組では、小結栃ノ心(28=春日野)を突っ張って土俵際に追い詰めるも、まわしを引かれて寄り切られ5敗目。「流れは完璧だった。右が中に入ってしまって、かましができなかった。でも徹底してその(組まない)形にできれば勝負になる。手応えは感じています」と振り返っていた。