日本相撲協会は25日、大相撲夏場所(5月8日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表し、春場所で1横綱2大関を倒して12勝した琴勇輝(25=佐渡ケ嶽)が新三役&新関脇に昇進した。

 香川県からの新関脇は60年名古屋場所の若三杉以来、56年ぶりで戦後4人目。千葉県松戸市の部屋で会見し「(番付表の)字が大きくなって、本当に上がったんだなと。うれしいのひと言です」と喜んだ。

 13年九州場所6日目に左膝蓋腱(しつがいけん)を断裂し、前十字靱帯(じんたい)を損傷した。師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)も「厳しいのではと正直、思っていた」という大けがだった。「本当に無理かなと、半分あきらめた部分もあったんですが、応援してくれる周りの方に勇気づけられた。みんなでつかんだところがある」と、周囲の支えにあらためて感謝した。

 夏場所に向けて「うれしいんですけど、これで終わりじゃない。コツコツ積み重ねてきたことが結果に出てきたので、そのコツコツを怠らないで、これからもしっかりやっていきたい。自分らしい相撲を取っていきたい」と意気込んだ。