横綱白鵬(31=宮城野)が27日、大阪・吹田市内で営まれた摂津倉庫・浅野毅会長(享年77)の通夜に参列した。

 15歳で来日した白鵬は体重60キロほどでなかなか入門先が決まらず、帰国寸前だったが、ふびんに思った浅野会長の奔走で、何とか宮城野部屋入門につながった。通夜会場の棺の前には、生前の同会長と白鵬の握手写真が置かれ、白鵬は感極まって涙を見せた。

 「日本相撲協会、アマ相撲の方々に、大変助けの手を伸ばしてくれた。私などモンゴル力士の若者に、本当に長い長い手を伸ばしてくれました」と感謝。「(亡くなるのが)早いなとは思いますが、たくさんの人に見守られて、悔いなく天国に行けると思います。本場所で恩返ししたい」と、夏場所(5月8日初日、両国国技館)での奮起を誓った。

 通夜には、約900人が参列。角界からは白鵬の他、湊親方(元前頭湊富士)、時津風親方(元前頭時津海)、関取衆では逸ノ城、豊ノ島、正代、朝赤龍、東龍、荒鷲、鏡桜らが故人をしのんだ。