7月31日に死去した九重親方(享年61=第58代横綱千代の富士)のもとへ、大相撲解説者で第52代横綱の北の富士勝昭さん(74)が弔問した。1日、東京・墨田区の九重部屋を訪れ、約10分間の対面。「穏やかな表情だった。やっぱり、千代の富士らしい顔でね。ご苦労さんしかないでしょう」と話した。

 2人はもともと兄弟弟子だったが、北の富士さんが部屋を継承したため師弟関係に。その後千代の富士、北勝海(現八角理事長)を横綱に育てたが「これだけの弟子は2度と出るとは思わなかった。千代の富士とは縁もあって、横綱になってくれて先代に面目が立った。素晴らしい弟子に恵まれた」と明かした。

 3年前には大鵬さん、昨年11月には北の湖前理事長と、昭和の大横綱の相次ぐ訃報に「何でだろうねえ、強い順番で逝っちゃうんだな…」。61歳の若さでこの世を去った弟子に対しては「これは、もう若いも何も…。悔しいよね。本人も悔しいでしょう」と代弁した。