日本相撲協会は29日、大相撲秋場所(9月11日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表し、名古屋場所で優勝した横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)が3場所ぶりに東の正位に就いた。大関稀勢の里(30=田子ノ浦)は3場所連続で綱とりに挑む。

 大関では豪栄道(30=境川)と琴奨菊(32=佐渡ケ嶽)の2人がかど番を迎える。豪栄道は4度目、琴奨菊は6度目で、2大関の同時かど番は今年春場所の照ノ富士、豪栄道以来、現行制度が始まった69年名古屋場所以降では16度目となる。

 新関脇は2人で、高安(26=田子ノ浦)は茨城県から09年春場所の稀勢の里以来戦後8人目。宝富士(29=伊勢ケ浜)は青森県から07年秋場所の安美錦以来戦後15人目で、近大出身では86年初場所の旭富士以来3人目となった。また、新関脇が2人誕生するのは3場所連続で、37年春場所から38年夏にかけて4場所連続で出て以来となった。

 小結は東が魁聖(29=友綱)で、西が栃煌山(29=春日野)。新入幕には、7月31日に急逝した先代九重親方(元横綱千代の富士)に育てられたモンゴル出身の千代翔馬(25=九重)と、香川県から13年初場所の琴勇輝以来戦後5人目となる天風(25=尾車)が誕生した。

 再入幕は誉富士(31=伊勢ケ浜)、臥牙丸(29=木瀬)、旭秀鵬(28=友綱)の3人。再十両は希善龍(31=木瀬)と若乃島(31=芝田山)の2人で、新十両は3場所ぶりになかった。ともにアキレス腱(けん)を断裂し、リハビリに励んでいるベテランの安美錦(37=伊勢ケ浜)と豊ノ島(33=時津風)は十両に転落した。

 また、けがで休場が続く元幕内舛ノ山(25=千賀ノ浦)は元幕内力士としては12年夏場所の琉鵬以来、昭和以降2人目の序ノ口陥落となった。

 9月9日の取組編成会議で、幕内の初日、2日目の対戦相手が決定する。