大相撲秋場所で初優勝を全勝で飾った大関豪栄道(30=境川)が、母校の埼玉栄高で優勝パレードを行うことになった。千葉・匝瑳(そうさ)市で秋巡業が始まった5日、同校が発表。12日午後に最寄りの西大宮駅北口からオープンカーで母校に凱旋(がいせん)する。コースは生徒の通学路で、田畑や住宅が並んだ約400メートルの短い直線道路。マーチングバンド部員80人が隊列を組んで行進するなど手作り感にあふれ、優勝報告会も行う。恩師の山田道紀相撲部監督が「ぜひお祝いしたい」と優勝直後から検討し、実現に至った。

 母校の粋な計らいに、豪栄道は「刺激にしたい」と感謝した。16日には地元の大阪・寝屋川市でもパレードが決まっており、祝福ムードは高まるばかり。巡業先でも大歓声を浴びたが、本人はチューブ運動や四股など基本運動で汗を流すと「大事な時期なので、1日1日を無駄にせずに。徐々に上げていきたい。偶数月にしっかりやっておかないと、本場所の結果に結び付かない」と気を引き締めた。初の綱とりに挑む九州場所(11月13日初日、福岡国際センター)へ、祝福を力に変える。