37歳の若さで死去した間垣親方(元小結時天空)の訃報を受け、横綱白鵬(31=宮城野)が31日午後6時過ぎ、東京・墨田区内にある時津風部屋へ弔問に訪れた。

 滞在時間は数分だったが、胸にこみ上げるものがあったようで、退室する際は目に涙を浮かべていた。年齢は6歳年下の、同じモンゴル出身の“人生の後輩”だが、初土俵は白鵬の方が8場所早く「相撲界では私が先輩で、持ちつ持たれつの存在でした」と年齢の壁を越えた関係だった。故人と対面し、心の中で「来世もまた、力士として生まれてきてください。また飲みましょう」と呼びかけたという。

 闘病生活に少しでも役に立ってもらえればと、力士会で1人2万円の見舞金を贈ることを昨年5月の夏場所前に決め、8月に自宅へ行って届けた。直接会ったのは、それが最後だったようで「あの時と同じ顔。顔だけ見れば全然、大丈夫なようでした」と穏やかな表情だったという。「酒が本当に強い人。でも、後の方は酒を飲むのも守りに入っていて、人に飲ますのがうまくなった」と、懐かしむように目を細めて故人をしのんでいた。