乃木坂46井上和(18)が2023年を振り返り、大みそかの「第74回NHK紅白歌合戦」(午後7時20分)への意気込みを語った。加入2年目ながらシングル「おひとりさま天国」で初センターに抜てきされ、新進気鋭の5期生として駆け抜けた今年の漢字に選んだのは「明」。その心は。【横山慧】

今年の漢字に「明」を選んだ乃木坂46井上和。「ネガティブな性格が明るくなった」と自己評価した(撮影・小沢裕)
今年の漢字に「明」を選んだ乃木坂46井上和。「ネガティブな性格が明るくなった」と自己評価した(撮影・小沢裕)

■自身2度目紅白

自身2度目の紅白出演となる今年、楽曲は「おひとりさま天国」に決定。大舞台でセンターを任されることになった。「正直びっくりしました。もちろん怖さや不安もあるんですけど、明るい楽曲ですし、やっぱり年末なので、楽しく今年を終われたらいいなと思います」と前向きだ。

「去年に初めて紅白に出させていただいて、やっぱり家族とか、おばあちゃんとか、みんながすごく喜んでくれて。今年はより見ていただけるポジションなので、また喜んでくれるのかなって思っています」

「おひとりさま天国」はEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)調のアップテンポなナンバー。サビ前後のかわいらしいポーズも見どころだ。乃木坂46にとって9年連続9回目の紅白出場で、オリジナルポジションで1期生以外がセンターを務める楽曲を披露するのは初めて。1、2期生全員が卒業した今年、3~5期生だけで臨む初の紅白で歴史が変わる。

「私で大丈夫なんだろうか、どうしよう、ダメかもしれない、って気持ちはもちろんあるけど、いったん自分の中に置いておいて…。今年1年でちょっと強くなったんだぞ、っていうところをファンの方にも見てもらいたいですし、『なんかいいな』『楽しいな乃木坂』って見てくださった方々に思ってもらえるように頑張りたいです」

かわいらしくポーズを決める乃木坂46井上和(撮影・小沢裕)
かわいらしくポーズを決める乃木坂46井上和(撮影・小沢裕)

今年は加入から1年となった2月発売の「人は夢を二度見る」で初選抜入り。夏には初センターを務めながらの全国ツアー、さらに5期生だけの「新参者」公演など、がむしゃらに走り続けた。「いろいろ過ぎるほど、たくさんのことをやらせていただいて。それに自分の能力が追いつかない無力感もありました」と率直に振り返った。

整ったルックスと高い歌唱力を生かしたパフォーマンスで、今や人気はグループトップクラスだ。それでも、層の厚い乃木坂46で「言い方が難しいんですけど、私って、引っかかりがないというか…。この子はこれがすごい、みたいなものがなくて」と悩みもある。

「何かが足りない、と思いながらその先に追いつけなくてずっともがいていて。でも、ほんのちょっとだけ経験を生かすことができたのかな…って瞬間もありました。ドタバタと走りっぱなしの1年、ありがたいことに充実していました」

■「根本ネガティブ」

今年の漢字は「明」。「ちょっと、明るくなりました。根本がネガティブなのは変わらないですけど…」と笑った。「大変なこともあった1年だけど、自分が笑ってる場面をちゃんと思い出すことができるのがうれしいです」と説明した。

「『おひとりさま天国』のおかげで、自分の中に新しい一面ができたというか。『自分はこういう人間だ』って勝手に縛られていたな、と思いました。少なくとも、年末まではマイナスなことは言わずに(笑い)。紅白で明るい笑顔を見ていただきたいです!」

大みそかのステージで魅力を解放させ、明るく1年を締めくくる。

かわいらしくポーズを決める乃木坂46井上和(撮影・小沢裕)
かわいらしくポーズを決める乃木坂46井上和(撮影・小沢裕)

◆井上和(いのうえ・なぎ)2005年(平17)2月17日、神奈川県生まれ。昨年2月、5期生として乃木坂46に加入。156センチ。血液型B。