阿部寛(50)が、フジテレビ系ドラマ「世にも奇妙な物語 25周年スペシャル・春~人気マンガ家競演編~(仮)」(4月11日午後9時)で同系アニメ「ONE PIECE」(日曜午前9時半)の主人公モンキー・D・ルフィと初共演することが9日分かった。「ONE PIECE」と実写ドラマのコラボも初。阿部は「ゴムゴムの実」を食べ手足が伸びるようになったヤクザの若頭を演じる。

 阿部が映画「テルマエ・ロマエ」で演じた古代ローマ人を超えたゴム人間になり、ルフィと共演する。主演の「ゴムゴムの男」は、阿部演じる極道・鬼頭が抗争の末、歩けなくなるほどの傷を負って病院に入院。そこで「ONE PIECE」の中でルフィも食べ、体がゴムのように伸び縮みするようになった悪魔の実「ゴムゴムの実」を食べ、ゴム人間になってしまう物語。

 阿部は「『ワンピース』ルフィと初共演ということで、どんなものになるか想像もつきませんが、こんな経験もないので、楽しくやらせていただきました。アニメと一緒になるのが楽しみ」と期待した。

 阿部とルフィの共演は、アニメを制作する東映アニメーションがCGでルフィを作製し、実写映像と合成させるVFX(特殊視覚効果)の手法で作られた。阿部の手はアニメのルフィのように長く伸び、ルフィとも実際に共演しているような質感の映像となった。

 鬼頭の腕が伸び「うわあぁぁ、何だこれ! ああ、もう、どうなってんだ俺!」と戸惑うものの、子どもに憧れられるなどコミカルなシーンが見どころ。組から邪魔者扱いされ、腐る鬼頭にルフィが仲間を信じる大切さを伝え、ともに戦う場面も注目。「ゴムゴムの~」のセリフでおなじみの、ルフィの必殺技も出るという。

 阿部の「世にも奇妙な物語」への出演は、主演した91年8月29日放送の「ま・ば・た・き」以来24年ぶり2度目。レギュラー放送と特別番組を合わせて489話放送された中で、アニメとのコラボは、10年4月4日放送の「まる子と会える町」で、ちびまる子ちゃんと西田敏行が共演して以来。阿部は「25周年という節目で24年ぶりに出演することになり、うれしく思っています」と喜んだ。

 ◆「ゴムゴムの男」 鬼頭(阿部)は義理人情に厚いが、若い衆(北村有起哉)に厄介者扱いされ、誰かに命を狙われて負傷。ゴム人間の新たな能力で奮起するものの、組ではもはや邪魔者に。そんな中、病院で出会ったルフィ(声・田中真弓)に「どこまでも俺は仲間を信じる」と諭され、忘れかけた大事なものを思い出す。「ONE PIECE」は尾田栄一郎氏原作で、週刊「少年ジャンプ」で97年から連載中。累計発行部数は国内最高の3億2000万部を突破。フジテレビでは99年10月よりアニメを放送中。