「海猿」「ブラックジャックによろしく」などの作品で知られる漫画家の佐藤秀峰氏が、元セクシー女優で現在は漫画家として活動する峰なゆか(30)が自身の作品とコンセプトやタイトルが類似した漫画を掲載した講談社に対して抗議している騒動について、「峰さんの怒りはもっともだ」と峰を擁護した。

 問題となっているのは12日発売の漫画雑誌「ハツキス」9月号で連載スタートした田所コウ氏による漫画「コトコトくどかれ飯」。実在の店でヒロインが口説かれる様子を料理とともに描いた作品で、峰は同作品が、自身が男性読者一緒に食事した際の相手の口説き文句と料理についてリポートする漫画「女くどき飯」と類似しているとして、13日にツイッターで「設定もタイトルもさすがにパクリすぎなのではないだろうか???」と疑問を投げかけていた。その後、作者の田所氏を名乗るツイッターアカウントから謝罪を受けたことを明かしたが、15日の時点では講談社からの連絡はないとしており、17日午後8時現在まで、問題が解決したとの報告はされていない。

 佐藤氏は16日にフェイスブックでこの騒動について触れ、「僕としては類似漫画とされる作品の企画趣旨を読み取る限り、峰さんの怒りはもっともだと思います。企画の模倣は著作権法的に問題ないとは言っても、パクられたら良い気分はしないですよね」と自身の見解を示した。

 佐藤氏自身も、過去に自身の作品と類似したタイトルの漫画が連載された経験もあり、また反対に、自身の「ブラックジャックによろしく」が、手塚治虫の「ブラックジャック」をそのままタイトルに用いていることから、「『手塚治虫に謝れ』は数え切れないほど言われました」という。

 そうした経験があるだけに、「パクられたら気分が良いわけはないのは当然として、僕の場合、いろんな漫画や創作物の影響を受けて漫画を描いているので、怒りきれないところはあります」という佐藤氏だが、「問題が表立ってしまった以上、版元がきちんと対応したほうが良いと思うのですが」と私見を述べた。