武田梨奈(24)主演映画「海すずめ」(大森研一監督、来年初夏公開)記者発表会が16日、都内の都道府県会館で行われた。

 この日は映画の大ヒットを祈願し、琉球少林流空手道月心会黒帯の武田が、共演の小林豊(26)が持つ板を割るチャレンジが行われた。武田は、「これ、割れます? 結構、厚いですよね」とビビる小林を尻目に、すごいを意味する宇和島の方言「がいな」の掛け声とともに、右正拳突き1発でたたき割った。小林は「殴ろうとした瞬間、まばたきしたら割れた」と驚いた。

 武田は8月29日放送の日本テレビ系「有吉反省会」(土曜午後11時半)の中で、得意の瓦割りをどこでも披露することを反省したばかり。「私、数週間前に『どこでも瓦とか板を割って、ごめんなさい』と言ったのに…割っちゃってごめんなさい」と“公開謝罪”した。吉行和子(80)は「生で見たの、初めて…ビックリしちゃった。仲良くしてね」と武田と小林に呼び掛けていた。

 武田は劇中で、市立図書館自転車課の職員として自転車で本を運ぶ役を演じ、離島で本を待つおばあちゃんを吉行が演じる。30日に愛媛県宇和島市などでクランインするが、武田はこの日、初対面の吉行との共演について「吸収したいことだらけ。キャストを聞いて、興奮しました。今から楽しみ…緊張して手汗をかいています」と感激した。一方、吉行は「こんなかわいい子が(家に)来てくれる高齢者はいい。1人暮らしが、どれだけ楽しくなるかと考え、台本を読みました。本を届ける人が、広がればいいと思う」と笑みを浮かべた。

 「海すずめ」は、大森監督が11年に発生した東日本大震災のボランティアをきっかけに、宇和島伊達家13代目当主・伊達宗信さんと出会い、今年開催中の「宇和島伊達400年祭」をきっかけに製作される映画だ。同監督は愛媛県出身で、昨年の「瀬戸内海賊物語」に続き、地元を描く作品を手掛ける。撮影は10月17日まで行われる予定で、同祭のクロージングが行われる11月22、23日には出演者、監督が現地でイベントを行う予定。来年、愛媛県南予全域で開催される「えひめいやしの南予博」を盛り上げる映画となる。