胆管がんのため24日に死去した女優川島なお美さん(享年54)の最期を、夫でパティシエの鎧塚俊彦氏(49)がみとった。最愛の妻の死から約3時間後、自身のフェイスブック(FB)を更新。「息を引き取るまで川島なお美はやっぱり川島なお美のままでした」と、無念をにじませつつも病と闘い抜いた妻にねぎらいの言葉を送った。

 生き続けることを目指した愛妻の闘いを、鎧塚氏は最期まで見届けた。「一週間前まで舞台を勤め、そして最後の最期まで女優として、女房として、人として全力で生を全う致しました。なお美を支え応援して下さった皆様方には心より御礼申し上げます」(原文まま)。午後7時55分に最愛の人を失ったばかりだったが、11時にはフェイスブック(FB)で気丈にコメントした。

 闘病中も川島さんの様子をFBでファンに伝えてきた。最初に舞台降板を発表した後の19日には「降板決定直後、女房は『悔しい! 悔しい!』と泣き続けておりました」とその思いを代弁。21日には「食欲のない女房ですが、私の手料理だけは『おいしい!』と食べてくれるので、いつもより少し仕事を早く終わって毎日作ってます」と報告した。川島さんが今月16日、長野県伊那市での舞台出演後に体調不良で倒れると、すぐに現地に入り、看病した。

 芸能界きってのおしどり夫婦だった。07年に婚約してから、数々のイベントに夫婦同伴で出演してきた。09年の挙式前には、健康的な手料理を振る舞い、川島さんは12キロの減量に成功した。桂由美さんデザインのウエディングドレスで披露宴に臨んだ。川島さんも「キッチンで彼を待っているときが幸せ」と話した。

 鎧塚氏はこの日のFBを、川島さんの称賛で締めくくった。

 「息を引き取るまで川島なお美はやっぱり川島なお美のままでした。本当に立派でした」

 一番近くで見守ってきた夫としての、思いの丈だった。