西島秀俊(44)主演映画「劇場版 MOZU」(羽住英一郎監督、11月7日公開)が27日、都内で開催中の東京国際映画祭でワールドプレミア上映され、トークイベントと舞台あいさつがが行われた。この日は、重大事件を影で操ってきた黒幕ダルマを演じたビートたけし(68)が登壇した。

 西島はトークイベントで、たけしが監督した02年「Dolls」で主役に抜てきされたことが、役者として今、活動できているルーツと説明。その上で、たけしとの初共演について「北野さんは僕を見いだしてくださった恩人。勝手に心の師匠だと思っている方と、俳優として共演できたのは、俳優人生で1番の宝のような時間」と、喜びをかみしめるように撮影を振り返った。

 一方、たけしは「『Dolls』を撮ったのは10数年前ですけど、(西島は)着実に実力をつけて、人気も上がって、日本を代表する役者になったのに…私に一銭もお礼をくれないという、非常に不義理なヤツだと思っています。私は10円でも20円でも…くれるものなら病気だってもらうヤツですから」と、ジョーク交じりで西島をぶった切った。これには西島も苦笑いするしかなかった。

 たけしは、その後も言いたい放題、やりたい放題だった。映画の印象を聞かれると、とうとうと語った。

 「この映画を、実は私はDVDで友達と見ましたが、その友達のガンが治ってしまいまして、友達の逃げた女房が帰ってくる。それから、見た後、宝くじを拾って当たってた…とにかく、いいことばかり。これを見ると、元旦の明治神宮に行くよりも御利益がある。3回見たら、会社の(役職の)ランクが、課長から社長になれるくらいの効力がある…って、俺、くだらないね。みんな、これを見たら、たちどころに病気が治る。皮が伸びるとか…どうもすみません」

 揚げ句にフォトセッションの際には、客席をバックにコマネチを連発した。

 トークイベント後の舞台あいさつでも、マシンガントークは止まらなかった。撮影で印象に残った場面について聞かれると「ビルの屋上で本当の火をたいて、ものすごい熱い中(米女優)アンジェリーナ・ジョリーとのセックスシーンが。さすがの私も本気を出してしまって、頼むからNGを出してくれと、何回か繰り返したいと言うことは…ウソです」と答えた。これには海外から来たメディアも苦笑していた。

 この日は香川照之(49)真木よう子(33)伊勢谷友介(39)松坂桃李(27)池松壮亮(25)杉咲花(18)も登壇した。