脚本家倉本聡氏(80)が舞台演出から退く意向を持っていることが5日、分かった。同氏は、富良野GROUP(グループ)公演「屋根」(来年1月16日から24日まで北海道・富良野演劇工房、同2月5日から7日まで東京・新国立劇場、その後は全国23都市巡演)を手掛けているが、日刊スポーツの取材に対し「年齢的に舞台は難しくなる。『屋根』は遺作のつもりで頑張ろうと思う」と話した。

 ドラマシリーズ「北の国から」や高倉健さん主演の映画「駅-STATION」などの脚本で知られる。84年に俳優や脚本家を養成する「富良野塾」を主宰して以降、舞台活動も行ってきたが「80歳を超え、体力的に衰えてきた。再来年にやる予定の舞台『走る』を最後に、舞台はもうできないんじゃないかと思っている」と明かした。

 「走る」の演出は中村龍史氏(64)に任せ、自分は脚本に専念するつもりという。舞台演出からは退くが、ドラマや映画の脚本執筆については「それは分からない」としたが「でも僕も年だからね」と含みを持たせた。