元日本代表MFでタレントの前園真聖、じゅんいちダビッドソンらが19日、佐賀市の市立諸富文化体育館で行われた「スポーツパフォーマンス測定会」(佐賀市教育委員会主催)に駆けつけた。

 同測定会は向いているスポーツを判定し、各種運動能力の伸ばし方などのアドバイスを行うもの。米国のメジャーリーグやイタリアセリエAのACミラン、日本のトップアスリートが身体能力を測るために使う最新鋭機器使用し、2013年11月の東京都内での初開催から今回で19回目、佐賀県内では3回目の開催となった。「10メートルスプリント」「敏しょう性テスト」「ジャンプ力とバネ力」「反応ジャンプ」「ボールスロー」の5種目の計測が行われ、県内の小学生~高校生約350人が参加した。

 会場には前園、ダビッドソンのほか、今年5月の世界テコンドー選手権女子57キロ級で日本人初の金メダルを獲得した地元佐賀市出身の浜田真由(ベストアメニティー)、北京・ロンドンパラリンピックに陸上競技で出場した中西麻耶(大分身障陸協)も姿を見せた。

 参加者と触れ合った前園は「自分の能力を知ることはとても大切だし、なにより子供たちが楽しんでいたことが1番。障がい者のプログラムもあり、素晴らしい取り組みになっているので全国に広がって欲しい」。浜田は「専門的に測ってもらえるのでスポーツへの関心が増す。私が子供のころにはなかった測定でうらやましい。子供たちには最大の可能性があるので、いろんなことに挑戦して欲しいです」と話した。

 今回の測定会では「障害者の部」の測定も行われ、県内の小学生以上の障害者アスリート15人が測定に参加。健常者も加わって、パラリンピック種目のボッチャ・車いすテニス、全国障害者スポーツ大会種目でもあるフライングディスクの各種目体験も実施された。

 障害者アスリートの本格的な測定会は、日本では珍しい試みで、パラリンピック・全国障害者スポーツ大会出場も視野に入れたアスリートたちは目を輝かせながら測定に取り組んでいた。

 中西はこの測定を「東京パラリンピックに向けてもいい取り組みだと思います」と歓迎。「子供たちもいろいろな種目を体験することで、選択肢が増えたりトレーニング内容も充実できるので良い経験になる」と話した。同協会の大島伸矢理事長も「健常者の親子にも障害者種目を体験してもらい、パラリンピックを身近に感じ、楽しんだり応援してもらいたい。障害者がスポーツをできる環境を広げてもらうために、障害者スポーツへの理解を深めて欲しい」と思いを語った。

 同協会による測定会は今後も全国で開催されていくという。