女優筒井真理子(56)が30日、都内で開催中の東京国際映画祭で、公開中の映画「淵に立つ」(深田晃司監督)のトークイベントに出席した。

 町工場を経営する夫、愛娘との平凡ながら幸せな3人暮らしが、浅野忠信演じる夫の友人の登場で、大きく崩れていく物語。筒井が演じた妻は、大きなストレスで、物語の終盤には激太りしてしまう。筒井は「今まで自分が経験した苦悩とか絶望を軽く超えていた」と直感し、深田監督に「表現しきれないだろうなと思って、肉体から変えていきたい、ちょっと太ろうと思った」と直訴したという。激太りしてしまう役作りのため、3週間で13キロ太ったエピソードを監督から明かされると、「時間が少なかったので、どれだけ変われるかというのが不安だった」と振り返った。

 深田監督は「作品に前のめりでいることがありがたい」と、女優魂を絶賛した。その上で、「2カ月半後にアフレコでお会いしたら、元(の太る前)に戻っていてビックリした」と明かし、来場者をさらに驚かせていた。

 一方の筒井は「監督は断食道場に一緒に通うと言ってくれたのに、忘れてるでしょう?」と、深田監督に突っ込みを入れ、笑わせていた。

 ほか太賀が出席した。