シンガー・ソングライター加藤登紀子(73)が28日、都内で、「ほろ酔いコンサート」を行った。

 登場するなり「ほろ酔いコンサートなので、1杯飲んでから行きましょう。歌との出会い、皆さんとの出会いに乾杯!」と杯を飲み干した。2曲目途中にはステージを降りてお客さんにも歌わせるなどで盛り上げた。名曲「百万本のバラ」など計3曲を客席で歌った。

 今年7月に亡くなった永六輔さんについて「このコンサートにも出てくれないかと話した」と明かした。「直前に骨折してしまい結局出られなかったんです。『絶対埋め合わせはするから』と言ってくれました」と話し、その後永さんから加藤には詞が贈られたという。その1番だけの詞に加藤が2番の詞と曲をつけた曲が11月に発売された「ともだち あなた 戦う心」だ。「バトンは手放す人がいて、受け取る人がいる」と加藤は話して同曲を披露した。

 コンサートには次女yae(41)がゲスト出演。「デビュー15年ですがとても緊張しています」。yaeは単独で2曲を披露。アンコールでは千葉・鴨川で農業をしていることからゲストバンド「ファンキスト」を迎えて農業応援歌「田んぼ田んぼ」「Love farmaers,we are」を加藤も交えて共演し会場を盛り上げた。

 「来年は(美空)ひばりさんが生きていれば80歳なので、ひばりさんと(エディット)ピアフを歌っていこうと思います」と加藤。「ピアフにはスズメという意味があるので、来年はひばりとスズメをトキが歌います」としゃれて会場を盛り上げた。

 この日のパフォーマンスは約3時間におよび、全25曲を披露。73歳とは思えないパワフルなステージを見せた。