14年12月にくも膜下出血で倒れ、翌15年に活動再開した歌手米良美一(45)が今年春、復帰後初のCDとなる20周年記念のベストアルバム(題名未定)を発売する。CD発売は、14年7月に作曲家宮川彬良氏と共演した「手紙」以来。ベストアルバムには、「からたちの花」「見上げてごらん夜の星を」に加え、ジョージア(グルジア)で広く愛されているメロディーに、再出発への思いを込めた詞を付けた新曲も収録する。米良は「哀愁のある曲にすてきな大人の詞ができました。力を抜いてイメージが湧くように歌いたい」と話す。

 都内の自宅で意識不明のところを発見され、2度の手術を経て15年3月に退院した。リハビリに取り組み、同9月にステージ復帰。昨年1月に復帰後初のソロコンサートを開き、完全復活を目指している。

 今年は俳優業にも挑戦する。綾瀬はるか(31)主演のNHK大河ファンタジー「精霊の守り人 最終章」(11月放送)に推定145歳の長老役で登場する。「子供のように小さいけど、神と人間をつなぐ役。1度は命がなくなったと思った身なのに、あと100年は頑張れっていうことでしょうか」と笑う。「縁があったのだと思ってチャレンジします」。

 NHKドラマ出演で、周囲には紅白歌合戦初出場を期待する声もある。「いろいろお話をいただくものには、どんどんチャレンジしたい。それが私自身のルネサンス、復興です。次は映画に出てみたい」と笑顔を見せた。【小谷野俊哉】