名優仲代達矢(84)が主演する映画「海辺のリア」(小林政広脚本・監督)が6月3日、テアトル新宿ほか全国の映画館で公開される。仲代に加え、阿部寛、黒木華、原田美枝子、小林薫ら実力派の出演陣が織りなす人間模様が、感動の渦を巻き起こす。

 人気役者だった桑畑兆吉(仲代)は認知症の疑いが発覚すると、長女由紀子(原田)とその夫行男(阿部)に裏切られ、遺書を書かされた上に高級老人ホームに入れられる。だが、ある日施設からパジャマ姿で脱走。あてもなく海辺を歩き続ける最中、妻とは別の女に産ませた娘伸子(黒木)と再会。終盤、過去の記憶があふれ出した兆吉に人生最後の輝きが宿る-。

 クライマックスのリア王が兆吉と重なる場面で圧巻の演技を披露する仲代は「この作品は『仲代達矢のドキュメンタリー』とも言えるかもしれない。人間の光と影、納得できる終末…人間の生き方を皆様も想像していただけたら」とコメント。フォロワー数2万2000人を突破した本作公開記念の仲代達矢公式ツイッターも注目だ。