NHK定例会長会見が6日、都内で行われ、上田良一会長(67)が、3日にスタートした連続テレビ小説「ひよっこ」(月~土曜午前8時)を「胸に迫るとてもいいドラマ」と絶賛した。

 同作は、64年の茨城や東京を舞台にスタートし、茨城の農家で育ったヒロインが集団就職で上京し、成長していく姿を描く。

 上田会長は「64年は私は高校生の頃。田舎の出身なので、日本の自然の風景も出てきて、家屋、小物も、とても懐かしい。胸に響いてくるものがある。団塊の世代には過去の追体験みたいに楽しめる。ドラマの専門家の放送総局長も大変、自信をもっていた。『これはいける。確実に視聴率が上がる』と断言していた。朝、リラックスして見ることができ、何となく懐かしく、何となく胸に迫る朝ドラ」と語った。

 初回の平均視聴率は関東地区で19・5%だった。初回は、13年度前期「あまちゃん」以降、8作連続で20%を超えていたが、大台に届かなかった。上田会長は「初回だけではかるわけにいかない。ぜひ期待してほしいし、私自身も大変期待している」と語った。5日の第3話は19・7%を記録し、視聴率上昇の気配を感じさせている。

 他に「ニュースウオッチ9」など報道番組のキャスターも新年度に一新した。上田会長は「NHKは色にたとえると、何となく灰色と言われるが、バック(セット)もカラフル。NHKとして若い人にも興味を持ってもう魅力を出そうという努力が感じられる」と評価した。