大原桜子(21)が14日、東京・天王洲銀河劇場で、初主演舞台「リトル・ヴォイス」(同所で28日まで)の公開ゲネプロを行った。

 部屋に閉じこもり亡き父のレコードばかり聴いていた少女が、歌の力で人生を切り開いていく物語。奔放な母親を安蘭けい(46)が、少女を支える青年を山本涼介(21)が演じる。

 ミュージカル作品ではないが、天才的な歌声をもつ少女役の大原は「Over the Rainbow」「Big Spender」など20曲以上を歌唱する。「父のレコードを聴き完璧にマスターした」という設定上、ある種のものまねも求められるため、昨年12月からボイストレーニングを重ねてきたという。

 初日を翌日に控えても「稽古は濃密であっという間だった。準備はすごくできているので、楽しみ」と余裕の表情。「一番は体調管理。せりふを言うだけでも喉を使うけど歌のシーンが多いので、安蘭さんにお聞きしようと思っています」と、元宝塚トップスターを頼りにしていた。

 その安蘭は、大原について「本当に初主演? というくらい、力みがなく動じずにいるので、大したもんだなあ、と(笑い) 見た目はこんなにかわいいのに、いるだけで安心感がある」と絶賛。「初めて本読みをしたとき、英語の歌を発音まで完璧に歌えていた。歌いながら演技もできるようになっていきました」と、成長に目を見張った。

 大原演じる少女に才能を見いだすプロデューサー役の高橋和也(47)は「年齢的には娘と変わらないけど、歌い出したときのギャップがすばらしい」と歌声に太鼓判を押した。