松坂桃李(29)が男性版娼婦(=娼夫)を演じ、舞台上での激しいセックスシーンが話題となった舞台「娼年」が、装い新たに映画化されることが16日、分かった。

 乱交パーティーをテーマに激しいセックスシーンが話題を呼んだ映画「愛の渦」などで知られる三浦大輔監督と舞台に続いてタッグを組み、映画「娼年」として来春に公開される。

 原作は直木賞候補にもなった石田衣良氏の同名小説。何事にも無気力だった大学生の領がボーイズクラブで「娼夫」として働き、女性1人1人の欲望を引き出し欲求を満たしていく中で、人として成長する姿を描いた人間ドラマ。

 16年8月に行われた舞台では、何人もの女性とステージ上のベッドで絡み合った。松坂は「千秋楽の日、2度とできないと思えるほど無の状態になりました」と振り返るが、「舞台で表現できなかったこと、映像だからこそ残せるものが、映画『娼年』にはあると思いました」と、映画化に意味を感じている。既に撮影済みで「舞台同様、無になりました。何より女性の方にこそ見ていただきたい作品です」とコメントした。

 三浦監督は「原作の意思を受け継ぎ、性描写に関しては一切妥協せず、よりポップに描き切ったつもりでいます」と説明。「『娼年』は女性の欲望を全肯定する物語です。公開をどうぞご期待ください」と話している。