東宝は22日、東京・歌舞伎町の「新宿コマ劇場」を運営するコマ・スタジアムを完全子会社化すると発表した。株式公開買い付け(TOB)を実施し、友好的に買収する。劇場は年内で閉館する予定で、東宝が主導して跡地を再開発する。

 23日から8月25日まで、1株当たり7400円で買い付ける。東宝は現在、コマ・スタジアムの発行済み株式の9・45%を保有。コマ・スタジアムのほか、阪急阪神ホールディングスなど主要株主も買収に同意している。

 東宝は、新宿コマ劇場の跡地と、隣接する新宿東宝会館を一体的に再開発する計画だ。

 コマ・スタジアムは演歌の公演を得意としていたが、観客の減少で05年に梅田コマ劇場(大阪市)から撤退。新宿コマ劇場も観客数が回復せず、業績が悪化していた。