吉本興業が15日に発表した09年3月期連結決算は、不動産部門の減収が響き、売上高が前期比2・5%減の488億円と、04年3月期以来5年ぶりの減収となった。純利益も80・1%減の6億円と3年連続の減益だった。

 テレビ番組の制作や所属タレントの活躍など、主力の制作部門の売上高はほぼ横ばいだったが、不動産の賃貸収入が大幅に縮小した。

 前期に不動産を売却した反動や、投資有価証券の評価損を計上したことなどが、利益を大きく押し下げた。

 藤原茂樹取締役は記者会見で「今後も制作予算が縮小する見通しだが、インターネットなど新たなメディア向けに力を入れたい」と述べた。

 10年3月期は、売上高477億円、純利益19億円の減収増益を予想している。

 [2009年5月15日20時11分]ソーシャルブックマーク