宝塚歌劇の月組新人公演「ミュージカル

 PUCK(パック)」が21日、兵庫・宝塚大劇場で上演され、6年目男役の朝美絢(じゅん)が初主演した。東京宝塚劇場の新人公演は12月4日。

 「自分らしく、元気に演じたい」と話していた通り、朝美は、妖精パックを元気に、いたずらっぽい少年っぽさをにじませて好演。「楽しかった。1時間半、幸せでした」。初主演で緊張もあったが、観客から勇気をもらったといい、終演後のあいさつでは「お客さまは神様だな、と思いました」と笑わせた。

 相手役ヒロインを演じた海乃美月(うみの・みつき)も「今はほっとしています。私も、お客さまの力があったから、演じきれたと思います」。朝美と目を合わせ、笑い合った。

 同作はシェークスピア「真夏の夜の夢」をモチーフに92年、涼風真世主演で初演。涼風の当たり役となり、注目を集めた。現在、トップ龍真咲率いる月組が、本拠地の宝塚大劇場で上演中。朝美は先輩2人の「PUCK」をお手本に「自分らしいPUCKを」と、けいこに取り組んでいた。