北海道・札幌北高2年の坂本優乃(ゆうの)監督の初長編映画「茜色クラリネット」の試写会が19日、東京・映画美学校試写室で行われた。

 この日、担任に許可を取り、学校を休んで上京したという坂本監督は「(監督は)不安よりやってみたいという気持ちの方が大きかった。監督は決断するのがお仕事。私は優柔不断なので、現場でもリハでもこれでいいのかと悩んだ」と製作時の思い出を振り返った。今後については「書くのがすごく好きなので、もし監督さんが出来るなら脚本も書ける監督さんになりたい。三谷幸喜監督が好きなので、コメディーみたいな脚本を書いて、撮れたらいい」と夢を語った。

 「茜色クラリネット」は札幌市琴似が舞台。同市出資のミニシアター「シアターキノ」が中心となって6年間続けられている、中学生の映画製作ワークショップの集大成的な劇場公開長編作。中高生と、「7/25」や「壁男」などで知られる、札幌在住の早川渉監督らプロと琴似の住民による共同製作映画で、昨夏に約2週間、撮影が行われた。11月1日から2週間、都内のユーロスペースで東京上映が行われ、その後、全国公開、海外映画祭にも挑戦したいという。そのために資金として約70万円が足りず、個人から協賛金を募るクラウドファンディングを10月23日まで行っている。詳しくは公式サイト(http://k-yumecinema.com/akaneiro/)まで。