女優深浦加奈子(ふかうら・かなこ)さんが25日午後10時57分、都内の病院でS状結腸がんのため亡くなった。48歳だった。葬儀は親族のみで行い、後日お別れ会を開く。喪主は父栄助(えいすけ)さん。

 明大大学中の80年に第三エロチカ旗揚げに参加し、看板女優として活躍。89年に退団後はドラマ「家なき子」「スウィート・ホーム」「ナースのお仕事」や映画「サトラレ」「たそがれ清兵衛」に出演。小じゅうと役やお局などの役柄で人気を得た。しかし、03年3月に結腸がんで手術を受け、その後は肝臓や肺に転移したため入退院を繰り返した。仕事量を減らしながらも体調のいい時に活動を続け「科捜研の女」「救命病棟24時」などに出演した。

 今年4月からの「科捜研-」新シリーズの出演依頼は辞退したが、2月には下北沢の小劇場で主演舞台に立った。7月末には原爆ドキュメンタリー番組のナレーションのため母親らに付き添われて広島に出掛けた。直後の8月4日に入院し、肺がんによる呼吸不全となり、家族にみとられて息を引き取った。来年は第三エロチカ創立30周年で、深浦さんも記念公演への出演を楽しみにしていたという。独身だった。