大衆演劇一座を率いる沢竜二(73)の派遣切りなどで解雇された非正規労働者を全国約150の大衆演劇劇団で採用するとの呼び掛けにこれまで約50人の応募があったことが5日、分かった。

 沢の呼び掛けの背景には、大衆演劇劇団の慢性的な人手不足もあるという。「劇団にとっては、渡りに船のところもある。給料はそんなに出せないが、寝るところはあるので雨露をしのげ、毎日3食は食べられる。別に役者になる必要はなく、裏方として働いてもらってもいい。それに別に仕事が見つかったら、いつでも辞めて構わないですよ」。

 沢の劇団では数人を採用する予定のほか「ほかの劇団でも2人程度の採用枠があるので、全国で約300人が雇えると思う」。

 連合の高木剛会長と親交があることから、年末に記者会見して呼び掛けた。東京など首都圏だけでなく、大阪、京都からも応募があったという。「思ったよりも人数は少ない。仕事のない人は新聞やテレビも見ることができないのかな」。近日中に採用面接を行うという。

 問い合わせは(電話)03・3367・3336の沢竜二事務所。

 [2009年1月6日7時46分

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