人気グループ嵐の書籍が学校図書になったことが10日、分かった。嵐が企画・取材した書籍「ニッポンの嵐」を観光庁から各教育委員会を通じ、公立・私立問わず、全国すべての小・中・高校約4万校に2冊ずつ寄贈した。本の内容は、メンバーがそれぞれテーマを持って各地を訪問。200ページにわたって、日本の良さを再発見した旅の記録をつづっている。

 「ニッポン-」が8万冊寄贈されたきっかけは、嵐の“任務”だった。嵐はもともとは「ニッポン-」を一般発売するつもりで、08年11月から打ち合わせを開始。今年2~4月までに、メンバーが取材を敢行。期せずして4月に、海外からの観光客誘致を促進する「日本の顔」として、同庁の初代「観光立国ナビゲーター」に任命された。

 早速、同庁が「『ニッポン-』は『観光立国』教育の一環になるので、ぜひ活用したい」と嵐サイドにオファー。嵐はナビゲーター就任もあって「旅を終え、自分たちの体験や気持ちを次世代の子供たちと共有したい」として、寄贈を決めたという。

 「ニッポン-」は非売品。夏休みが明けた9月1日までに、各学校に送付された。うわさを聞いた一般のファンからも「一般発売されないのか」などと、観光庁に問い合わせが相次いでいるという。同庁は「生徒さんからは『うちにはまだ来てない』、学校からは『2冊では足りません』といった問い合わせが来ています。職員室や図書館から持ち出し禁止になっている学校もあるようです」と、あらためて嵐人気に驚いている。ジャニーズ事務所では「一般発売の予定はありません」としている。

 [2010年9月11日8時3分

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